旅の話

大人女子(50's)の旅支度。旅の他、映画・海外ドラマの忘備録。

字幕翻訳ってどんな仕事? その2

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翻訳スクール修了後、無事にトライアルに合格すると、いよいよ字幕翻訳家としての仕事が始まる。

 

 

そもそも字幕翻訳って?

一般的に字幕翻訳といえば、劇場公開されている映画を思い浮かべることでしょう。
花形(?)かもしれませんが、他にもさまざまな需要がある。

 

一部を紹介すると:

アマゾンプライムNetflixなど、ネット配信の映画やドラマ
・ケーブルテレビで配信されるドラマやネットショッピング、ニュース番組
・映画祭に出品される各国の作品
・展覧会などで流れているアーティストのインタビュー映像
外資系企業が日本の取引先や顧客向けに制作したPR映像


他社との比較ができませんが、私が登録している翻訳会社では、私が会社員として働いていて受注できる仕事に限りがあることも理解してもらっているため、とても都合のよい働き方をさせてもらっている。そんなわけで、今は、短い尺の作品や納期に余裕がある作品が、受注のメイン。

 

字幕翻訳家の収入は?

劇場公開されるメジャー作品は、1本40~50万くらいが相場だそう。
「それなら、月2~3本受注すれば月収100万か!」とお思いでしょうが、(受注から納品までの詳しい工程は説明を省きますが)実際は、それを継続する体力も時間もない。

 

大御所の戸田奈津子さんも、来日したスターのアテンドやコンテストの審査員など、字幕翻訳から派生する他の仕事をしていますね。

私が指導してもらった先生たちの多くも、劇場公開の作品の他、スクール講師や通訳の仕事など、まさに複業の合わせ技で活躍している。

 

また、一般的に、英日より日英、字幕より吹き替えの方が報酬は高い。

 

私のような新人かつ受注量に制限があると(平日昼間は会社員だからね)、安い案件しか依頼されないけれど、それを抜きにしても、字幕翻訳は大儲けとは縁がない仕事…。

「稼ぎたい」なら、テキスト翻訳や通訳など他の仕事と組み合わせて“複業”のひとつとすることをお勧めする。


字幕翻訳の仕事の実態

通常、字幕の報酬は、10分=10,000円のように分単位でオファーされる。
なので、同じ90分の作品でもセリフが少ないとお得感がある。

 

ポルノとホラーは、翻訳者にとってちょっとオイシイ仕事(かもしれない)。
あえいだり叫んだりのシーンが多くて、まともなセリフが少ないから!!
ただ、実際に受注してみなととセリフ量までは分からない。

 

それと、字幕制作には専用のソフトが必要。
競合や汎用性がないソフトだから、30万くらいする!
しかし心配いりません。

初期費用5~6万を支払えば、あとは必要な時にチケットを購入して利用することも可能。私もチケット制を利用。その方が最新バージョンを使えるし。

 

発注される仕事は、エンタメ系とは限りませんが、仕事じゃなかったら絶対見ないであろう映像を見る機会を得るのも(それも何度も)けっこう楽しい。

 

最後に。かなり孤独な作業なので、ひとりで黙々と作業することが苦じゃない人に向いてると思う。

私は外出も好きなので、「字幕翻訳の仕事だけ」はムリっぽいなぁ。