旅の話

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映画『キングスマン:ゴールデンサークル』感想

キングスマン:ゴールデンサークル」を鑑賞。 1作目の「キングスマン:ザ・シークレット・サービス」がすばらしかったので、続編の公開を心待ちにしていたのです。

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ロンドンの高級テーラーキングスマン」。その実体は、どこの国にも属さない世界最強のスパイ機関。 今回も、ブリティッシュスーツを小粋に着こなした英国紳士のスパイたちが、“エレガント”なアクションで敵を打ち倒します。

私も含め、1作目のファンにとって、2作目に対する期待と関心は「コリン・ファース演じるガラハットことハリーは復活するのか?”」だったしょう。すでに予告編でハリーが復活することは分かっていたから、正確には「ハリーは、どのように復活するのか?」でしたが。

そして、ハリーは、見事に復活し、そこそこ活躍しました。

映画の前半はテンポにもたついた感がありましたが、調子は上がりっぱなしで、ラスト30分は瞬きするのももったいないくらい。 上映時間140分というのは、アクション&エンターテイメント映画にしては珍しいかもしれないけれど、「もっと見ていたい」と思わせるくらい、あっという間。

私が「キングスマン」をお気に入りの理由のひとつは、不謹慎、グロテスクとも思えるギリギリのジョークや場面が、ユーモアたっぷりにスタイリッシュに仕上がっているところ。 さわやかに下品(?)。 アクションシーンは、社交界でワルツを踊っているかのごとくエレガント。

お気に入りのもう一つの理由は、コリン・ファース。 大好きな俳優です。現在57歳。細身のスーツが似合い過ぎ。 主役のエグジーを演じるタロン・エガートンとは親子ほどの歳の差があるけれど、 アクションシーンでさえ、“若者”よりもコリン・ファースの所作の美しさに目を奪われるくらいカッコイイ。 映画の中で、エグジーとハリーは、「マイフェア・レディ」のヒギンズ教授とイライザのような関係。エグジーがハリーにテーブルマナーを指導された日を回想する場面では、エプロン姿の(!)コリン・ファースも拝めます。

ちなみに彼の映画デビューは「アナザー・カントリー(1983年)」。 当時、萩尾望都の「ポーの一族」や「JUNE」、ブリティッシュ・ロックなどなどが好きだった人なら絶対観たであろう衝撃作(当時)ですね。

アクションやグロなシーンも多い「キングスマン」が優雅さを失わないのは、彼の醸し出す雰囲気によるところも多いと思います。

そしてまさかのエルトン・ジョン。 あまりの怪演ぶりに、あやうく映画の全感想を彼について書きそうになりました。 さすがはサー(ナイトの称号)を叙勲されているだけはありますね 笑笑。

監督は、前作と同じマシュー・ヴォーン。 「キングスマン」に登場する悪役たちに負けないくらい鬼畜です。 1作目のファンにとっては、思い入れの深い登場人物たちをなんのためらいもなく皆殺し。 また、本作には、ハル・ベリージェフ・ブリッジスジュリアン・ムーアなどアカデミー賞クラスの豪華な顔ぶれが登場しますが、ジュリアン・ムーア以外は、登場時間も活躍も少なく案外雑な扱い。なかなかの度胸です。登場時間といえば、チャニング・テイタムも華々しく登場したわりにはこれといった活躍はなし。次作に期待でしょうか?

正直1作目を超えたとは言えないけれど、十分に楽しめたし、やっぱり「キングスマン」が大好き。 ただし、まだ1作目を観ていない方は、必ず先に1作目を観てね。

次作も構想中だそうなので、今から楽しみ。