旅の話

大人女子(50's)の旅支度。旅の他、映画・海外ドラマの忘備録。

お風呂用ドラマ「グッド・プレイス」

この冬が一段と寒く感じたのは、年をとったからなのでしょうか? 日本に湯船につかるという習慣があってよかった、と思う今日この頃です。

最近、湯船につかりながら鑑賞しているドラマが「グッド・プレイス(原題The Good Place)」。 主演は、「ヴェロニカ・マーズ」でブレイクしたクリスティン・ベル。 最近は「アナと雪の女王」のアナの声優として有名ですね。

あらすじ

エレノア・シェルストロップ(クリスティン・ベル)は、手違いにより“善人”だけが暮らす死後の世界「グッド・プレイス」へ送り込まれてしまう。人権活動をしていた同姓同名かつ同時刻に死亡した弁護士と間違われたのだ。しかし生前のエレノアは、老人をだまして偽サプリメントを売りつけるセールスマン。同僚をだましたり、スーパーではクレーマーになったりと超自己チュー女。自分が善人じゃなかったことを自覚しているエレノアは、グッド・プレイスになんとかとどまろうと奮闘する。やがてグッド・プレイスにも問題発生。その原因は…。

1話20分ほどの軽いコメディです。ゆっくり湯船につかるときの砂時計代わり。 しかし、これが案外面白い。 エレノア役のクリスティン・ベルは、「ヴェロニカ・マーズ」でファンになった女優。 当時実年齢24歳で17歳の女子高生役を演じていましたが、小柄で妖精っぽい容姿と役柄が大人びた女子高生ということもあり、まったく違和感なかったですね。

そんなクリスティン、今回のエレノア役がピッタリはまっています。 映画「バーレスク」でも“ヤな女”を演じたけど、なんだか半端な演技で残念な印象でした。 でも、今回の自己チュー女役は大成功。 生前の自己チュー武勇伝の描写(の一部)が、案外好感もてたりします。女の本心なんて実はこんなものかも…。隠さず本音で生きているエレノアは、たくましい。

グッド・プレイスを設計したのは、マイケル(テッド・ダンソン)。 人間ではありません。人間の『形』を模倣しているだけだそうです。 それがなぜ白髪の高齢男性なのか、人間の私には理解できません。美の基準が違うようです。 どうせならマット・ボマーとかに変身すればいいのに。 それとも人間にナメられず威厳を醸し出すための作戦なのでしょうか? 人間になるために参考にしたドラマが「フレンズ」ってところが間違いの元と思われます。 でも、「ウエイトレスの安給料で、なんでマンハッタンのあんないい部屋に住めるんだ?」という疑問は、私たち人間も思っていましたが。

グッド・プレイスでは、ひとりひとりにソウルメイトが与えられます。 エレノアのソウルメイトは、チディ。 ナイジェリア出身の倫理学者で、優柔不断にもほどがある、って人です。 決められないというのは、裏を返せば、失敗したくない、損をしたくない、という気持ちが人一倍強いということではないでしょうか? チディは一見人がよさそうだけど、自覚がない分、友だちになったら厄介そうです。

隣人は、タハニと彼女のソウルメイト、ジェイソン。 この二人の生前描写も笑えます。特にジェイソンのクズっぷりがすごい。

私の一番のお気に入りは、ジャネット。 彼女は全知全能のAI。 女性の形をしているけれど、人間じゃないので感情はありません。 痛みや辛さも感じません。Siriの人型とでもいいましょうか。 マイケルやエレノアたちに頼まれたことを、淡々と完璧にこなすのですが、「さじ加減」とか「空気を読む」とか全然できないので、そこが笑えます。

ダーシー・カーデンという女優さんは、まったく知らなかったけど、ジャネット役は彼女しかいないってくらい絶妙。 なんというか顔と体形がジャネット。あか抜けない、もったりした感じが、ちょっと昭和の電化製品っぽいけど、それもいい。

ジャネットは機械なので、不具合が生じれば初期化することもできます。 ただし、初期化しようとすると、PC同様に確認の警告メッセージが。

メッセージは何種類か設定されていて、初期化スイッチを押そうとすると、ジャネットの口から発せられます。

「お願い殺さないで。私、死にたくない」とか、 「お腹には、あなたの子供が」とか。

もう一度言っておきますが、初期化確認のメッセージです…。

「グッド・プレイス」は、現在、Netflixでシーズン2まで配信中。

頭使わず気軽に楽しみたい時にオススメの作品。